甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)

 

2008.9.9 横手駒ケ岳神社〜甲斐駒ケ岳〜北沢峠(単独・一泊二日)

 

久しぶりの晴天の予報ではあるが、いつも焦り気味で碌な事がなかった!

ここはゆったりと構えて、一日様子を見ての出発である。

この尾根の登山口は、竹宇駒ケ岳神社からもあるのだが帰りに北沢峠から甲府、

中央線・北杜市民バスを乗り継いで横手バス停に来る予定なので、歩行時間が少いこの横手に決めたのだ。

黒戸尾根コースは、日本三大急登の一つと言われ、かなりの難物らしい。

このため、十分時間の余裕をもった計画にしたつもりなのであるが果たして・・・・?

 

日本三大急登:飛騨山脈・烏帽子岳へのブナ立尾根、赤石山脈・甲斐駒ヶ岳への黒戸尾根、上越・谷川岳への西黒尾根

一日目(登山口〜七丈小屋まで)

 

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<横手駒ケ岳神社>

 

<地味な登山口>

3:17 自宅出発

6:20 駒ケ岳神社駐車場

途中諏訪湖SAで、朝食を済ませてきたにもかかわらず、予定していた7時より早く着いた。これで、約40分の余裕ができたので、少しはゆったりと登れるだろう。

因みに朝食は、3大急登を意識してスタミナがつくであろう?かつ丼にした。

ここの駐車場の駐車台数は資料によって2台とも80台とも書いてあるが、神社の駐車場に参拝客の車両がなければかなりの台数を止めることができる。看板にも参

拝者の駐車に邪魔にならないように止めよ!というような事が書いてあった。6:30登山開始!

 

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<ヤマジノホトトギス>

 

<見晴台から八ヶ岳>

7:50 見晴台

登山口は林道を神社裏に進み、T字路を10mばかり左に進むと「登山道」の小さな看板や「熊注意」の標識があるのですぐわかる。

暫くは、枯葉を敷き詰めたような緩やかな歩きやすい登山道が続く!やがて左方に八ヶ岳の展望が素晴らしい見晴台に到着!ここまでのコースタイムは1時間であ

るが、今回のザックは水分を多く持って為にいつもより重くなってしまい、余分に時間がかかってしまっている。(と、思う!)

 

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<広くて平坦な笹原の中の登山道

 

<タカネビランジュが一輪だけ>

 

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<地蔵さんではないと思うけど・・・・>

 

<笹ノ平>

9:30 笹ノ平分岐点(横手・竹宇分岐)

見晴台からは緩やかに降りて、小さな笹が生えた原っぱ状の平坦地を進むが、やがて沢に向かって急坂を降り切ると小さな水の流れが現れる。

この水場は地図に載っていないのでこの間の雨が残っているだけだろう!しばらく沢沿いに進んで、急坂を登り返すと若干開けてきて竹宇駒ケ岳神社からの登山道

にぶつかる!ここが笹ノ平である。

 

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<笹ノ平のすぐ上>

 

<地蔵岳が見えてきた>

 

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<随所にこのような石碑がある>

 

<前屏風ノ頭?>

 

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<刃渡り>

 

<刃渡りからの展望、左上は八ヶ岳>

 

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<階段?梯子?>

 

<刀利根天狗>

11:30 前屏風ノ頭

笹ノ平分岐から暫くはそうでもないが、その後はかなりの急坂が連続する八丁登り!ここで完全にバテてしまい、前屏風ノ頭と思われるところでは座り込んでしまって

の暫くの休息!時間的には刀利天狗に着いているところなのだが、欲張った荷物が重くって思うように進めないのだ。

 

12:20 刀利天狗

息も絶え絶えの風体で恐れていた難所の刃渡りを越える!(11:50)

見た目も実際も思っていたほどではなく、小淵沢方面に見える八ヶ岳を楽しみながらの余裕の渡りであった。(にんまり!)

しばらく痩せ尾根が続いたが、梯子が現れてまたまたの急傾斜!刃渡りからすぐだと思っていた刀利天狗は思っていたより遠かった!

ここに到着して、ようやく昼食に・・・・・。

ここから七丈小屋まではコースタイムで二時間半、ゆっくりもしていられないので、くたびれた体に鞭打って早々に出発することにした。

 

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<五合目小屋跡>

 

<屏風岩(多分)>

13:40 五合目小屋跡

刀利天狗から緩い登りだが、しばらくすると鬱蒼としたシラビソの中の平坦な登山道になって漸く余裕を感じることができた。やがて急な降りになって目の前に屏風岩

が見えてくると、かっての五合目小屋の跡の広場に到着する。

 

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<屏風小屋跡?ここからが本当の難所>

 

<梯 子>

 

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<さらに梯子>

 

<先に不動岩?>

 

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<富士山も登場>

 

<古い橋の上に新しい橋、不動岩へ渡る>

 

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<岩棚に祀ってあった剱>

 

<この梯子も怖かった!>

 

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<小屋に到着>

 

<テン場(黄色いのが俺のテント>

15:20 七丈小屋到着

五合目小屋のすぐ下は鞍部になっていて、以前小屋が建っていたようで若干の廃材が積んであった。ここからが黒戸尾根の真髄と思えるような急な梯子場や鎖場が

連続する!中には鎖にしがみついて登るも幅が狭くてザックが引っ掛かって思うように進めないところもある。

ひとつのピークを越えて若干降ったと思ったら次のピーク、そこに渡るのに新旧二段の橋が架けてあったが、橋の床に隙間が合って下を見るとちょっと気味悪かっ

た!次に、不動岩を越えただがここも屏風岩と同じように同じようにかなり苦労した。やがて人声が聞こえてきたと思ったら、突然七丈第一小屋の横に出た。

 

15:40 七丈小屋テン場到着

小屋で幕営の手続きをし、肝心のビール500ml×2を購入したがちょっと足らないような感じがした。足らなければまた買いにくればいい!と、安易に妥協したのが

大きな間違いだった!と気付いたのは、暗くなってしまった時であった。

小屋の管理人さんに、テン場の場所を教えて貰って、ビール飲みたさに疲れも忘れてハイスピードで向かった。

テン場は二ヶ所にあるというが、最初のテン場までは5、6分、途中にはトイレと7丈台に小屋がある。

すでに5個のテントが張ってあったが、まだ3張りくらいの余裕があったので、トイレに近い手前のテン場にした。

大急ぎでテントを張って、すぐ寝られるよう準備、一人宴会に突入したのは16時を過ぎた頃であった。今夜の肴は飛騨牛もも肉のステーキ、しばらくして貴重なビー

ルを飲んでしまったが、買い増しに行くにはやや遠く面倒だったので、持参の焼酎で我慢した。

 

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