鹿島槍ヶ岳

 

 

 

 

 

 

2012年 9月13・14日 赤岩尾根往復(単独・小屋泊)

 

 

 

 

 

 

紅葉の進み具合が気になりだした。

が、山行計画は曖昧なまま時間だけが過ぎていく。

白馬三山の時にテントのロフト取り付け部分が壊れ、修理中のためテン泊はできない!

ならば、このチャンスに以前から行きたいとは思っていたが、

登山道が急峻との噂で、ひかえていた赤岩尾根から小屋泊で挑戦することにした。

 

<大谷原に向かう途中で・・・>

 

<登山ルート図>

 

 

 

[一日目]大谷原から冷池山荘

 

 

 

<大谷原登山口駐車場>

 

<車両止めゲート>

7:00 大谷原登山口駐車場

上のルート図(ちょっと古い)によればここから冷池山荘まで7時間20分ばかりかかる勘定だが、2007年版の「山と高原地図」によれば6時間20分ばかり、いずれにしてもこの日は山頂を目指すのは難しい!

予想外に早く登れたならば爺ヶ岳北峰のピストンでもしようと、この時間に出発することにした。

駐車場はほぼ満車で、辛うじて一台分のスペースが余っていたので、変な場所ではあるが何とか止められた。

 

 

 

 

<爺ヶ岳北峰>

 

<ネジバナ>

 

 

 

 

<砂防堰堤堤体内通路>

 

<ここから本格登山道>

8:00 西俣出合

標準コースタイム、ピッタシの到着に気分をよくした。

手前の、砂防堰堤堤体内の通路は珍しいので、予備知識が無いと一瞬戸惑ってしまいそうではあったが、途中の黄色い看板にその旨記してあったので躊躇することはなかった。

 

 

 

 

<ツルニンジン(国府町のNさんに教えて頂きました)>

 

<登山道の様子>

 

 

 

 

<爺ヶ岳北峰はまだ見られた>

 

<高千穂平>

10:40 高千穂平

どうも上の地図のコースタイムは、やや甘くなっているようで、下山でにここで休憩していた男性は、テン泊装備でもっと短時間で登ったと言っていた。

西俣出合からの登山道は、木製階段や仮設階段を多用しながら小刻みにジグザグを切って、確実に高度を稼いでいく。

突然、空が開けて高千穂平に踊りだす!天気が良ければ、鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳北峰の景観が良いらしいが鹿島槍方面はガスの中、ここで10分ばかり休憩!

 

 

 

 

<巨大オヤマリンドウ(3倍体?)>

 

<ママコナ>

 

<ガスの様子>

 

 

<赤岩尾根の核心部>

 

 

 

 

<冷乗越から立山・剱>

 

<タカネバラの実?>

12:35 冷乗越

高千穂平の平坦な登山道もすぐに急峻な梯子混じりの登山道となり、やがて赤茶けた瓦礫の崩壊地と変わる。切り立った斜面の横断やガレガレの登山道は油断禁物であるが、自然木で誂えた小さな階段を過ぎれば冷乗越は近い。

目の前には、ガスに覆われてはいるものの、剱岳や立山三山などが割と近くに見られた。休憩していた登山者に聞くと、直前まではガスで何も見えなかったらしい。

爺ヶ岳に行くかどうか少し迷ったけれども、ガスで視界が悪化する模様なので、ここでゆったりと昼食を摂って山荘に向かうことにした。

 

 

 

 

<ゴゼンタチバナ>

 

<山荘前展望台で見られたブロッケン現象>

13:25 冷池山荘

宿泊手続き後350mlで一人乾杯を済ませたが、時間が余って仕方がない!本格的に飲みだすには時間が早すぎるし・・・。

止む無く、テン場まで行ってみたが7.8分時間がしかかからない!どうしようもないので、ビールを持って小屋前の展望台と言われている広場に行ったら、広島からきているグループに誘われて同席させてもらった。

その後、エンジン全開と相成って小屋の夕食時間を機に、東京のスポーツ店の若者と自炊室で恒例の飛騨牛焼き肉!(風向きの関係か小屋内へ良い匂いが漂って行って迷惑?をかけたみたい・・)

更に部屋に帰ったら隣がプロの写真家、二階の談話室に行って写真談義!またまたよく飲めてしまった。

 

 

 

[二日目]冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳(北峰)〜冷池山荘〜大谷原

<日の出>

 

 

 

 

<日の出前>

 

<日の出直後>

5:28 日の出

今回も、朝食は小屋で頼んでいた。

日の出が終わってから朝食をと思っていたが、そうもいかないようなので4:55から始まった朝食を大急ぎで掻き込んで、日の出に臨んだ!

雲海の状況でやや遅れたものの、まん丸い太陽が姿を現して、早朝のしじまの中荘厳なひと時だった。

 

 

 

<ダイニチアザミと布引山・鹿島槍ヶ岳>

6:00 冷池山荘を出発

日の出の時に一緒になった小屋の従業員のS嬢、今日は午前休みで針の木へ遠足とのこと・・・。

そのS嬢が最近は、朝のうち晴れていてもすぐにガスに覆われると言って先行していったのだが、今朝の天気はなかなか良い具合なので、問題ないだろうと高をくくって出発!

<成沢岳稜線と正面針の木岳>

 

 

 

 

<種池山荘と蓮華岳>

 

<剱 岳>

 

 

 

<剱岳の手前にブロッケン現象発生>

ブロッケン現象は、霧の中に伸びた影と、周りにできる虹色の輪(ブロッケンの虹)の二現象をまとめて指している。両者とも霧の中のいたるところで起こっており、霧が見る人の間近にあるとき、奥行きと巨大さを感じる場合がある。虹に比べて、見かけの大きさは10分の1程度と小さく、光の輪は何重にもなる場合がある。また、見る人の影が十分小さければ、中心点にも輝点が見られる。内側は青色で、外側は赤色。水滴が起こすミー散乱の後方散乱が、光の色(波長)によって異なる角度依存性を持つ事によっておこる。ミー散乱を起こす粒子は雨粒に比べて非常に小さい(虹は雨粒による屈折と内部反射によるものである)。名前の由来はドイツのブロッケン山。ハルツ山地の最高峰 (1,142m) である。

日本では御来迎(ごらいごう)、山の後(御)光仏の後(御)光、あるいは単に御光とも呼ばれる。これは、古くは阿弥陀如来が『観無量寿経』などで説かれる空中住立の姿を現したと考えられていたためである。槍ヶ岳開山を果たした僧播隆の前に出現した話が有名。

 

 

 

7:00 布引山山頂

テン場を抜けてしばらくは平坦な登山道、ちょっとしたピークと布引山の鞍部を過ぎてからはザレた急登、振り返ると稜線の大町側からガスが吹きあがってくるのが見えた。するとすぐにガスが広がってきて剱岳との間にブロッケン現象が現われて、濃くなったり薄くなったりするガスをスクリーンに何度か消えたり現われたりを繰り返した。

 

 

 

<鹿島槍ヶ岳南峰と北峰>

 

 

 

 

<鹿島槍ヶ岳北峰山頂の様子>

 

<山頂でもブロッケン現象発生>

7:50 鹿島槍ヶ岳北峰山頂に到着

布引山からはゆっくりと下って急登を登り返す。

S嬢の言った通り、山頂に着いた時にはすっかりガスが広がって、周りの景観はほとんど見られなくなっていた。

そのS嬢はすでに南峰を往復して山頂で休憩中、時間的には余裕があるがこのガスでは何とも面白くない!ので、少し休んでなんとなくS嬢と一緒に降ることになった。(8:15下山開始)

 

 

 

 

<色付いたウラシマツツジ>

 

<ハクサンイチゲも残っていた>

 

 

 

 

<雷鳥も・・・>

 

<普通サイズのオヤマリンドウ>

10:10 冷池山荘に帰着

途中で花を愛でたり、予想通り現われた雷鳥を見たりしながらゆったりと下山。

山荘の軽食の営業が10時からだったので、相当早い昼食ではあるがチャーシューメンを食べて下山することにした。

焼き豚がいっぱい入っていて800円は値打ちだと思った。(10:40下山開始)

 

 

 

 

<冷乗越もガスの中>

 

<赤岩尾根を下山する登山者(1)>

10:55 冷乗越

早くもここで小休止!

 

 

 

 

<黄葉の様子>

 

<赤岩尾根を下山する登山者(2)>

 

 

 

<高千穂平を俯瞰>

 

 

 

<高千穂平からわずかに見られた稜線>

12:00 高千穂平

冷乗越をほぼ一緒に下山開始したグループは、あっという間に見えなくなってしまった。

14:00 西俣出合

15:10 大谷原駐車場帰着

途中で、足が痛くなってしまったので用意してきたクロックス(中国産偽物)に履き替えての林道歩き!軽くって快適だったので上高地〜横尾でも、応用できるかな?

 

 

 

[雑 感]

小屋泊の装備とは言え、久しぶりに充実感のある山行になった!ほぼ計画通り、実行できたからである。

赤岩尾根は、急ではあるがその分勝負が早いので退屈はしない、それに展望には恵まれなかったが、変化のあるコースで飽きることが少ないのも魅力的である。

ダケカンバが、ほんの少し黄葉していたし、ウラシマツツジも順調に赤くなっていた。

果たして、今年の紅葉はどうなんだろう?

 

 

 

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