岩小屋沢岳〜針ノ木岳縦走

 

 

 

 

 

 

 

2010年7月20日〜7月22日 単独・二泊三日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この計画は、蓮華岳のコマクサ(特に白い奴を)見たくって、

以前からたてていた。

梅雨が明けて、晴天が続く予報に足取りも軽く出発したのだが・・・?

勿論、蓮華岳だけでは物足りないので、縦走してから蓮華岳に登る素晴らしい計画なのである。

 

 

 

[一日目 扇沢〜種池山荘]

 

 

 

 

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<扇座和の駐車場>

 

<登山口のある扇沢>

 

 

7:30 扇 沢

昨年、下の廊下に行くときに来て以来の扇沢、高速を使わずに来るルートはうろ覚えだったがいつものことながら、カーナビに頼りっぱなしで無事到着!

往路は柏原新道を辿るので登山口に駐車するのがベターなのだが、帰りは針ノ木設計から扇沢に戻るのでここに駐車して出発。

 

 

 

 

 

 

 

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<八ツ見ベンチ(ガスで八ヶ岳は見えなかった)>

 

<柏原新道から針ノ木岳とスバリ岳>

 

 

 

 

 

 

 

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<立山黒部アルペンルートの扇沢駅>

 

<今回縦走の稜線>

 

 

 

 

 

 

 

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<種 池>

 

<種池横のキヌガサソウ>

 

 

13:30 種池山荘

今日も暑くて汗ぐしょぐしょになっての柏原新道、決して急ではないが何しろ長い!途中、野外授業で登ってきた中学生の団体に追い抜かれたが、その後は相前後して頑張って登っていたが、小屋前の急登で離されて最後には大分差が付いてしまった。荷物が重すぎたのか?体力が無くなったのか?4時間ちょっとぐらいのコースタイムのところを6時間かかってしまった!小屋に着いて、まずはアイスクリーム、暑かっただけの殊更旨かった!

 

 

 

 

 

 

 

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<爺が岳>

 

<種池山荘>

 

 

 

 

 

 

 

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<正面が針ノ木岳>

 

 

 

 

 

 

 

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<夕日が沈んだ剱岳>

 

<左から蓮華岳・針ノ木岳・スバリ岳>

 

 

 

 

 

 

 

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<夕焼けパノラマ(左の山塊が剱岳)>(写真をクリックすると動くパノラマ写真が開きます)

 

 

 

 

 

 

 

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<夕闇迫る種池小屋(左の山は別山?)>

 

 

 

 

 

 

 

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<夕焼け終焉間際の蓮華岳・針ノ木岳・スバリ岳>

 

 

テント設営

急いでテントを設営して計画通り爺が岳に向かったが、周りの山々はガスに覆われて山頂に登ったところで展望は期待できない。

中腹を見ると先ほどの中学生たちが山頂を目指しているのが見られる。考えた挙句、山頂は諦めて体力を温存しながらゆったりと散策することにした。

相変わらず、薄弱な精神力に我ながら情けなくなる!

暫くはその付近を散策、2007年7月27日に来た時は山荘の下はチングルマを主体としたお花畑が広がっていたが、今回は雪渓が溶けたばかりで縁の方にチングルマやキンポウゲが咲いているだけだった。

 

生ビールタイム

しばらくしたら、小屋のテラスで生ビールを飲む人たちが目立ってきたのを見て、どうにも我慢できなくなった俺もその仲間入り、今日は暑かっただけに、いくらでも飲める感じ・・・。

 

夕焼けショウタイム&夕食タイム

随分飲んだ頃、夕焼けタイム!19時30分頃まで夕焼けショウを楽しんで、350ml×1を持ってテントに戻り飛騨牛の焼肉で優雅に夕食、夜は更けていくのであった!

 

 

 

 

 

 

 

[二日目 種池山荘からスバリ岳・針ノ木岳鞍部]

 

 

 

 

4:50 起 床

昨夕仕入れた情報では、件の中学生たちは3:20集合で爺が岳へ日の出を見に登るそうだが、俺は先の行程が長いのでパス!

その代わりではないがやや早めに起きて周辺散策ということにした。

 

5:40 撤収を済ませて出発

すがすがしい空気を吸いながら撤収、テントやグランドシート等は湿っていて、昨日消費した水分などより重くなっている感じがする。

テントを担ぐときいつもなら一気に肩まで担げるのだが今回の荷物はそういうわけにはいかない。多分25kg前後なのだろう?

 

 

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<朝の様子>

 

 

 

 

 

 

 

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<まずは右の頂を目指す>

 

<ハクサンチドリ>

 

 

 

 

 

 

 

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<朝のパノラマ(立山・剱岳)>(写真をクリックすると動くパノラマ写真が開きます)

 

 

 

 

 

 

 

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<朝のパノラマ(鹿島槍ヶ岳と爺が岳、右に小さく見えるのは浅間山?)>(写真をクリックすると動くパノラマ写真が開きます)

 

 

 

 

 

 

 

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<シナノキンバイはあちこちに>

 

<ミヤマキンポウゲと剱岳>

 

 

 

 

 

 

 

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<岩小屋沢岳手前から種池小屋方面を振り返る>

 

<岩小屋沢岳山頂から立山>

 

 

7:50 岩小屋沢岳山頂

テン場のすぐ下のキヌガサソウは今年も可憐に咲いていた。

このコースの初めは所々キヌガサソウの群生地が有って、この時期には咲いたばかりの真っ白な花弁が楽しめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

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<稜線の登山道は緩やかに見えるけど・・・>

 

 

 

 

 

 

 

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<ハクサンシャクナゲ>

 

<鹿島槍ヶ岳方面>

 

 

 

 

 

 

 

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<新越山荘が見えてきた(稜線右から鳴沢岳・赤沢岳・スバリ岳・針ノ木岳、右端が針ノ木小屋のある針ノ木峠)>

 

 

 

 

 

 

 

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<シラネアオイも・・・>

 

<新越山荘>

 

 

9:00 新越山荘

この山荘は地理的に良い場所に有るのだが残念なことに幕営地が無い!けれども、お花畑の中に建っているような感じで中々良い雰囲気の小屋である。

今回、この辺りの稜線にはハクサンシャクナゲが馬鹿に目立つ感じがするが、時期的に合ったのだろう、目立たない地味な花なのだが、良く見れば中々綺麗である。

 

 

 

 

 

 

 

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<鳴沢岳山頂>

 

<稜線から下の廊下をズームアップ>

 

 

10:20 鳴沢岳山頂

右の谷間を見ると、黒部川が細く見えているところがあって、昨年の下の廊下に行ったときに通ったと思われる登山道がしっかり見えていた。

この鳴沢岳辺りまでは比較的緩やかな登山道なのだが、新越山荘辺りから草臥れてしまって随分時間がかかってしまっている。

 

 

 

 

 

 

 

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<黒部湖も見えてきた>

 

 

12:10 赤沢岳山頂

鳴沢岳からやや険しい登山道になってきたせいか、1時間のコースタイムのところ2時間近くもかかってしまった。喉がものすごく乾くので、熱中症防止のため何度もザックを下して水分補給をする。ペットボトルに凍らせてきた水はまだ冷たくて飲むと気持が良いので、何度も何度も立ち止まって思いザックをおろしての水分補給!これらが、時間がかかった理由か?

 

 

 

 

 

 

 

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<黒部湖の遊覧船>

 

<タカネバラ>

 

 

 

 

 

 

 

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<スバリ岳の前後にはコマクサがいっぱい!>

 

 

 

 

 

 

 

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<コマクサと黒部湖>

 

<スバリ岳山頂>

 

 

16:10 スバリ岳山頂

岩小屋沢岳のあたりから見えた鳴沢岳からスバリ岳の間は、凄く緩やかな稜線に見えたが、なかなかどうして現地は急峻なガラ場の連続!途中で何カ所もコマクサの群生地が有るが、完全にバテテしまってマクロ写真を撮る元気も出ない!その上、休憩して立ち上がるたびに軽い立ち眩みまでが・・・・。

コースタイム1時間半のところを4時間近くもかけて山頂に着いたころには、バテも最高潮!今度は足の力が抜けたようになってしまって、先に進めない感じにまでなってきた。

 

 

 

 

 

 

 

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<スバリ岳山頂直下から針ノ木岳>

 

 

17:20頃 スバリ岳と針ノ木岳の間の鞍部

スバリ岳山頂から針ノ木小屋までは2時間のコースタイム、時間通りならば何とか明るいうちに小屋に到着できそうなので、動きたがらない体に鞭打って急な針ノ木への傾斜を降り始める。何度も休憩しながらなので効率が悪いが、1時間ばかり掛かって何とか鞍部に到着した頃には相当へたばっていた。

ザックを投げ捨てるようにして休憩!腰をおろしてしまうともう動きたくない!針ノ木の山頂方面を見ればこれまた急傾斜のザレ場、このまま進めば明るいうちには到着できない可能性も高くなってきた。

もうこれはビバークしかない!(幕営地と決められた場所でないところで幕営するのは、ものすごく気が咎めたがそんなことは言っていられなかった)と思い、その気で廻り見渡せば丁度俺のテントのサイズの平地が有って、しかも黒部側には防風用の石積までしてあって、以前キャンプした跡が有るではないか!早速、これ幸いとテントを設営。

ザックには、焼酎が入っているがさすがに疲れきってしまって飲むこともできず、また何も食べることもできず、水だけ飲んでそのまま寝てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

[三日目 スバリ岳・針ノ木岳鞍部から扇沢帰着]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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<朝の立山>

 

<朝日に染まる蓮華岳>

 

 

4:40 起 床

丁度日の出の時間だが、こんな状態で日の出を楽しんではと、気が咎めてあえて日の出は見ないようにして撤収!防風の石垣の御陰で寒くもなく、体調も大分良くなったように思えた。

なるべくなら人にビバークしたとは悟られたくない!登山者か来ないうちにと慌てて5時30分頃出発。

 

 

 

 

 

 

 

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<針ノ木岳の稜線にブロッケンが>

 

<タカネシオガマ・シコタンソウ>

 

 

 

 

 

 

 

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<ハクサンイチゲ>

 

<名前不明>

 

 

 

 

 

 

 

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<針ノ木岳山頂(白い花はイワオオギ)>

 

<山頂でも何度かブロッケンが>

 

 

6:50 針ノ木岳山頂

残念ながら体調は戻っていなかった!本日の蓮華岳への登頂を諦めて、昨日と同じようなペースで登っていく。ガラガラの急登なのだが中腹辺りから花が現れてきたので、この際休憩を兼ねて都度写真撮影!上の名前不明の花の写真を撮って先に進んだとき、ガラガラと落石のような音!しまったと思ったがこの時間まだ登山者はいるはずもなく、安心して良く考えれば、さっきの音はなんだか虚ろな感じ!そのあたりを見れば何処かで見たようなカメラが10m位下に転がっている。さらにウエストポーチは空っぽ!何のことは無い、自分のカメラ(予備)を落としてしまったのである。カメラは頑丈にできているのか、液晶部分は割れていたが何の支障もなく撮影できる。

 

 

 

 

 

 

 

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<槍ヶ岳方面パノラマ>(写真をクリックすると動くパノラマ写真が開きます)

 

 

 

 

 

 

 

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<中央のピークが槍ヶ岳、手前の湖は高瀬ダム(上のパノラマの槍ヶ岳部分をアップ>

 

 

 

 

 

 

 

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<立山方面パノラマ(左端が薬師岳・右端が剱岳)>(写真をクリックすると動くパノラマ写真が開きます)

 

 

 

 

 

 

 

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<左のピークはスバリ岳、右下の雪渓は針ノ木雪渓>

 

 

 

 

 

 

 

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<ミヤマクワガタ>

 

<針ノ木峠からスバリ岳>

 

 

7:30 針ノ木岳出発

山頂に到着してかなりの時間休憩兼写真撮影、暫くは落としたカメラで撮影したが(デジ一の方はマクロレンズが装着してあったので)、少しして撮った写真を確認するとなんだか変な画像が写っていて写真ではない!ブロッケンが綺麗に出たときの写真もあったが残念ながら・・・。以降はデジ一に標準レンズを装着して撮影。

先に登頂していた4、5人の東北からのグループ、朝食後のデザートなのかミカンを配り始めた。遠くから見ていた俺はものすごくミカンが食べたくなって、俺にも頂戴!と、言いそうになって困ってしまった。よっぽど体が果物を欲していたのだろうと思う。

 

9:00 針ノ木峠(針ノ木小屋)

いつもなら降りの方が辛いのに、やはり今回は荷が重いのがバテバテの原因なのか?降りの方が比較的楽に進むことができた。それでも30分のところを1時間半もかかってしまっている。

小屋で、フルーツの缶詰でもないかと聞いたが無かった!仕方がないのでおにぎりとコーヒー牛乳を購入して、無理やり腹に入れた。

 

 

 

 

 

 

 

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<針ノ木雪渓を見下ろす>

 

 

 

 

 

 

 

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<何処までも続く雪渓>

 

 

12:00 大沢小屋

やはり今年は雪が多い!雪渓は小屋のすぐ下から始まっていた。持参の6本歯のアイゼンを取り出して装着、温度が高くて雪が緩んでいるので思ったより滑りやすく、ますます疲労感が高まってくる。

結構大勢の人が登ってくるなかよたよたと雪渓を降る。

雪渓が終わってホッとするのも束の間、沢を迂回するため結構アップダウンが有って嫌気がさしてきた。因みに小屋までのコースタイムは2時間。

 

13:30 扇沢帰着

雪渓が終わってからは気温が上昇してきて一層うっとうしくなったが、扇沢駅に近付いてトローリーバスの運行音を聞くとホッとした。直射日光で熱くなったアスファルトの駐車場はいっそう暑く、車に着いたときには心底ほっとした。

 

 

 

 

 

 

 

[雑 感]

今回の倦怠感・立ち眩み・足の脱力感等は何だったんだろうか?熱中症には十分注意して比較的多く水分を補給したつもりだし、いつもは被らない帽子もかぶったし、休憩も頻繁にとったし・・・、訳がわからない。

やはり体力以上の重荷を背負ったからなのか?いずれにしてもビバークすると言うのは、俺にとっては遭難のイメージが強いうえ、大いに気が引ける。どうも今回の経験がトラウマになってしまったようで、ここ暫くテン泊山行きはできそうもない。

ぼちぼち小屋泊に転換するタイミング何だろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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