蝶が岳

 

 

 

2005.5.14 三股登山口・単独日帰り

 

 

 

俺の好きな花の一つにキクサキイチゲ(菊咲一華)がある。

昨年の実績によれば、この時期の蝶が岳の登山道にはこの花や、イチリンソウが

咲き乱れている筈である。

というわけで、今回は先月の再挑戦も兼ねて、蝶が岳を目指すことにした。

連休辺りから野麦峠が、開通になっているはずなので経費節減も兼ねて、

このルートを利用することにした。

 

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<阿多野郷から乗鞍岳>

<野麦手前で御岳>

 

5:20 自宅出発

国道361号を経由して、県道「奈川野麦高根線]を奈川ダムに向かって安房トンネルを、迂回するように進んで行き、奈川

ダムで国道158号線に合流する。

阿多野郷の入り口と野麦峠ではで雄大な乗鞍岳、野麦峠の手前での優雅な御岳の眺望が素晴らしい!

 

 

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<野麦峠での乗鞍岳>

<三股登山口>

 

8:00 三股駐車場出発

駐車車両は5、6台のみで人影は見当たらず寂しい!蝶が岳の稜線は、厚い雲に覆われていて全然見えない。

こんな筈では?と思いながらも、お目当ての花を探しながら進んでゆく。

 

 

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<白花エンレイソウとイチリンソウの蕾>

<ヤマエンゴグサ>

 

9:00 2Km地点

登山口から力水までの登山道の両脇には、まだ朝なのか蕾が目立つがイチリンソウ・ハシリドコロ・キクサキイチゲ・エンゴ

グサ等の他に山葵の花やコバイケイソウの新株などで、これからが楽しみな状況である。

写真は、十分開ききる筈の帰路に撮る事にして先を急ぐ。

 

 

 

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<青空が見え出す>

<まめうち平>

 

9:30 まめうち平

ここまでは快調なペースで疲労感も無い!

4名の先行パーティーがくつろいでいたが、すぐに出発したので静かな大休憩!のつもりであったが、山は雲がとれてきて

青空が覗きだしたので落ち着かなく、すぐに出発した。

 

 

 

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<蝶沢?

<登山道の様子>

 

10:20 蝶沢地点

まめうち平を過ぎた平坦な樹林帯あたりから、一面雪に覆われてきて上からぽたぽたと雫が落ちてきだした。

木々の枝に雪が積もっていて、それが溶け出して落ちてくるのだ。どうも一昨日から昨日にかけて降ったらしい。

そういえば、昨日?奥穂で吹雪に巻かれた遭難者がいたようだが、それが頷けるように登山道にも、新雪が根雪の上に10

〜20センチ積もっていて、滑ってしまって歩き辛い。

先月、敗退した蝶沢では雪の時期にはここを直登するようで、上に向かって幾つかのトレースが残っている。

上を見ると、単独の登山者が凄く大きいザックを担いで、ゆっくり登っていくのが見られた。

俺も!と思ったが雪なんかもう無いと思いアイゼン・ピッケルを持ってきていなかったので、この急登への挑戦を諦めて、雪

に覆われた夏道を進むことにした。

 

 

 

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<山荘手前で常念岳>

<うわぁ〜!やった〜>

 

12:20 蝶が岳

蝶沢からの夏道も結構な急登である。

固い根雪の上に積もった20センチばかりの雪が、体重を支えてくれなくて根雪の表面でずるずる滑ってなかなか進まな

い。

アイゼンがあれば、そんなに体力を必要としないのだが、つぼ足の悲しさ!かなり体力と時間を消耗して、何とか辿り着い

た。

その甲斐あって、見事な展望!この時期の雪は黄砂等のせいであまり綺麗じゃないものだが、新しい積雪のおかげで、

山々は雪で真っ白に輝いていて非常に綺麗である。

いつものように焦りに焦って写真を撮って、山荘で800円の味噌ラーメンで昼食に・・・・

従業員も登山者も少ないようで寂しい食堂だった。(味?・・・可もなし、不可も無し)

 

 

 

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<乗鞍岳方面>

<北穂〜槍>

 

 

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<蝶槍・常念方面>

<新山頂標識と穂高>

 

 

 

13:20 下山開始

食事後も山を眺めてゆったりしていたが、寒くなってきたので帰ることにした。

テン場のところで、さっき沢を上っていた登山者と会ったので、沢ルートの感じを聞いてみたら、どうもあの急傾斜でもお尻

セードが可能のような感じを受けたので、疲れているのと時間も迫ってきているのでチャレンジしてみることにした。

大滝山分岐付近で、大滝山方面に少し行くと沢に向かう緩やかな傾斜に出会う。ここでレインウェアーのズボンだけ履いて

お尻セード準備OK!かなり急傾斜なので、念のためにブレーキ用に枯れ木の棒を確保して、快適に滑り出す。

 

 

 

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<お尻セードゲレンデを上から見下ろす>

<見上げる>

 

13:50 蝶沢地点

沢は真っ直ぐではなくて数箇所で曲がっていて、ある程度スピードが出たら一休みという感じで滑り降りて、あっという間に

夏道に合流。

雪が解けかけているので、股の間に溜まってしまって猛スピードというわけにはいかなかったが、2時間かけて登った所を

約30分で降りたことになる。

かなり時間の節約が出来たので、レインウェアーを脱ぎつつ(お尻に小さな穴があいていた・・・・)大休止。

しばらくすると、ラジオを聴きながら長靴で単独の登山者が登ってきたので、先輩風を吹かせて生意気にアドバイス!

「ここから先の夏道は、トレースが分かり辛い上に良く滑るので気をつけたほうが良い」というと、「大丈夫です、小屋の者で

すから、それにここから登りますから・・・・」   ガクッ  こけてしまった!

 

14:30 まめうち平

 

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<ゴジラに見えますか?

<何だろう??

 

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<キクサキイチゲ>

<サンカヨウ咲き始め>

 

 

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<イチリンソウのアップ>

<イチリンソウとハシリドコロ>

 

15:30 力水

ここからは写真を撮りながらゆっくりと・・・・・・

 

16:00 駐車場

 

 

 

[雑 感]

山を甘く見ていたわけではなかったが、アイゼンを持っていかなかったのは、効率が悪く疲労の多い登山になって参ってし

まった。(何故かテンとはザックに入っていたのに・・・・・)

やや早すぎの感はあったが、好きな花にも出会えたし、快適なお尻セードも堪能できて、その上にあの景色も眺められて、

ほぼ満足のいく登山になった。

いよいよ本格的な登山シーズン、安全第一を心がけて山を楽しみたいものである。

 

 

 

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