黒部五郎岳(二日目)

 

2005.7.30(土)

 

 

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<朝のテン場・一番上の特等席(青)は俺!>

<北の俣方面・こんな天気>

 

 

4:30 起 床

昨夜は早くに寝たので睡眠時間には不足は無いが、天候を考えると今一つ盛り上がってこない。

よほど、このまま撤収して帰ろうかとも思ってみたが、今回は(も?)岳の字を踏んでいない、ならば北の俣岳まで行ってから考えても遅くない、というわけでしぶしぶテントから這い出した。

テントから出ると、昨日薬師岳山頂へ登られるのを羨ましげに見送った広島からのご夫婦と出会い、予定では雲ノ平行きだったが、天候が優れないので黒部五郎ピストンに変更したとのこと。

俺は途中で戻るかもしれないがと、とりあえず北の俣岳までご一緒することになった。

 

5:10 出 発

あの広い太郎山に着いてもガスの中、あちらこちらにコバイケソウが群落を作っているが、写真をとる気にはなってこない。

 

 

 

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<あちこちにコバイケソウ>

<ノッコウキスゲはポツリポツリ>

 

 

 

 

 

 

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<北の俣岳手前雪渓のハクサンイチゲ群落>

 

 

7:20 神岡新道分岐

天候はよくないが、雪渓の花の群落はガイドブックに書いてあったとおりで、手前にハクサンイチゲ、向こうの方はコバイケソウがこれでもか!と咲き誇って白い絨毯を作っている。

 

7:30 北の俣岳山頂

とりあえず来てみたが山頂は凄い風で寒くなってくる。

ここで結論を出さなければならないが迷っている。

ご主人からどうされます?と聞かれてつい、「行きます!」と答えてようやく方針が決まった。

 

8:10 赤木岳標識

山頂らしきところは目の前に見えるのだが、登山道が無いので通過するだけ。

この辺りにくるまで戻ることを考えて迷っていたが、ここまで来れば心が決まってきた。

 

 

 

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<この天候、やはり雷鳥(赤ちゃん)が>

<強風の耐えるチシマキキョウ>

 

 

10:30 五郎の肩

五郎の稜線のジグザグ路が辛かった!登山道が稜線を巻くように進むようになるとやがて分岐の肩になる。

 

10:40 黒部五郎山頂

前回は時間的に不安があったので山頂を諦めたが、今回はとりあえず山頂を踏んでおく。

ガスでな〜んにも見えない山頂、鷲羽岳の山頂標識とほとんど同じデザインの標識がポツンと置いてある。

 

 

 

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<斜面のコバイケソウ大群落>

 

 

 

 

 

 

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<一瞬ガスが晴れて・・・・五郎小屋方面>

<他の花はこんな感じ>

 

 

11:10 カール

広島からのご夫婦は山頂でガスの晴れ間を狙うというので、即効でカールを攻めることにして走るようにカールの底を目指す。

途中、何組かの先行者を追い抜いて中程まで行くと、うお〜!と声が出そうなくらい素晴らしいコバイケソウの群落!淡いクリーム色が斜面いっぱいと言えるほど覆うっている。来て良かった!と思えた瞬間だった。

カール底の小川の両サイドは、まだ雪が解けたばかり状態でまったく花が無い状態で、これからが楽しみである。

残念だけど、時間的にゆっくりはしていられない。

早速お湯を沸かしてカレーうどんを作って、口を火傷しそうなくらい急いで食べて、早々に帰路に着くことにした。

 

11:40 カール出発

12:10 五郎の肩

戻ってくると、多くのザックがデポして有って皆さん山頂に行っている模様であるが、カールを登っている人がほとんどいなかったので、これから五郎小屋に向かう人達ようである。

ご夫婦は既に帰路に着かれたようで姿は見えない。

 

 

 

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<中俣乗越(五郎側から)>

<北の俣岳方面>

 

 

 

 

 

 

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<五郎を振り返る>

<薬師岳>

 

 

 

 

 

 

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<笠が岳まで見えてきた>

<ハクサンイチゲと五郎ちゃん>

 

 

 

 

 

 

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<五郎ちゃんちへの急登>

<雲ノ平方面>

 

 

15:20 北の俣岳山頂

五郎の急坂でも展望が無いので、小走りに下ってしばらく行った中俣乗越付近でご夫婦に追いついた。

幸いなことにその頃からガスが晴れだして、最初は五郎の山頂が見え隠れしていたが、そのうちの笠が見え出しさらには槍まで見られるようになって、諦めていた180度の大パノラマを見ながらの下山となった。

 

 

 

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<砂浴び交替中>

<就寝前には夕焼けも・・・・>

 

 

17:00 太郎小屋到着

北の俣岳からが遠く感じた。

時間も遅くなったので、普通の登山者達は既に小屋に着いている時間だが、テン泊の強みでゆっくり展望を楽しみながら進むのでいっこうにはかどらない。(小屋に着いたら生ビールで乾杯!が決まってからはやや早くなってきたが・・・・・)

北の俣岳を過ぎた辺りからまた、薬師がガスに覆われだして短い幸運な晴れ間に感謝しながらの下山となった。

到着してすぐにテン場の更新手続きも後回しにして生ビールを注文、そして乾杯!       旨かったこと旨かったこと!

乾杯が終わっての帰路、木道脇で3羽の雷鳥に遭遇!内一羽が砂浴びを始めた。近づいてもいっこうに逃げる気配は無く、次の一羽に砂浴び場を譲る始末。面白いものが見られた。

 

 

 

三日目(帰路に着く)

 

 

 

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<槍のお見送り>

<穂になったチングルマも有った>

 

 

5:40 テン場出発

テン場の朝は早い!4時半ごろ周りの喧騒で目が覚める。

テントを見ると夜露に濡れてベタベタ状態で、撤収が億劫になったがこのまま放って帰るわけにも行かず、もたもたと撤収してとりあえず小屋に向かう。

今朝は天気がよく、おぼろげながら槍も見えていて薬師からの遅い日の出も見ることが出来た。

 

6:20 太郎小屋出発

小屋でジュースを買って、持参のパンの朝食をゆっくり摂って太郎小屋を後にする。

 

 

 

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<登れなかった薬師にお別れ>

<キンコウカをアップで>

 

 

 

 

 

 

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<三角点から薬師方面>

<ほぼ満車の駐車場>

 

 

8:30 三角点

朝は綺麗に晴れていた空も、どんよりと曇ってきて不謹慎だとは思ったがなんとなくホッ!とした。

 

9:40 折立駐車場

次から次と登って来る登山者に道を譲りながらの下山となった。

それにしても日曜日にこれだけの登山者がいるということは、太郎平からはいろんな所にいけるので人気が高いのだろう。

昨夕、乾杯のときに隣り合った彦根からのグループを、新穂高付近まで送る約束をしていたので皆さんの下山を待って、帰路に着いた。

 

 

 

[雑 感]

素晴らしい天候に恵まれたとは言い難いが、ほとんど諦めていた景観が堪能できて、4日からの雲ノ平・高天原行きに弾みがついたような気がする。

始めて見たカール斜面でコバイケソウ大群落!他にもこういうところはあるだろうが、俺にとっては素晴らしい思い出となった。

残念なのは、カール底の花が時期的に早かったことであるが、又来年の楽しみが増えた。

 

 

 

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